施設長コラム
施設長コラム
2021年 年頭の挨拶 その1
1.年末年始の病棟の様子
利用者の皆さん、職員の皆さん、年末年始いかがお過ごしでしたか? 一部の利用者の状態の急変も続いて、出勤されていた皆さんや当直や呼び出しの医師が協力でなんとか乗り切っていただいたと報告を受けています。その働きに感謝いたします。そして利用者の皆様職員一緒に、施設内でびわこ神社への参拝、書き初め、模擬餅つきなど、正月らしい取り組みをしていただきました。新型コロナ感染流行の中でこうした新しい年を祝う時間がもてたこと、ができたことに感謝したいと思います。
2.オンラインとリアル
新型コロナ感染の中で、社会が変わったことは、ソーシャルデスタンスです。オンライン面会、ZOOMによる、会議やミーティングが、我々も日常的に活用する事になりました。オンラインでは確かに、情報を伝えるにはとてもよいツールであることがわかりました。ただ、オンライン授業やテレワークで、どうしても満たされない思いが、募ってくることも多くの人に実感されました。精神的に孤独感や疎外感を感じる人も出てきたのです。人の息づかい、触れ合う感触や暖かさ、近づいたり、遠ざかったりする距離感が伝わらないのです。しかし、我々の施設びわこ学園医療福祉センターのケア現場は、密着しての、体位変換や食事介助、オムツ交換、まさしくリアルの現場です。手に、暖かさや重さ、顔に息づかいが伝わってきます。このリアルの現場の価値がソーシャルデスタンスをとらざるを得ない社会の中で、気づかされたのです。このリアルの世界の中で仕事できることに感謝しながら、その息づかいを、面会できない家族や触れ合えない生活をしている社会の人たちに、発信していく必要があります。
このような、何にも代え難いリアルの現場ですが、やはり感染のリスクは高い現場でもあると言えます。新型コロナを遠ざけていく時の考え方については、次回以降に述べます。